FXを始めたばかりの時期は、聞きなれない専門用語がたくさん出てきます。
なかでも、よく目にする一つがスプレッドです。
売値・買値って?
スプレッドの比較とは?
そんな疑問を持っているFX初心者も多いのではないでしょうか?
今回は利益に直結する「スプレッド」について、誰でも理解できるように説明していきたいと思います。
※『すぐに、スプレッド(取引手数料)の安いFX口座が知りたい!』という方は、『スプレッドが少ないオススメFX会社3つ』をクリックすると該当箇所に飛べます!
FX スプレッドの意味とは?
スプレッドとは「買いの為替レート」と「売りの為替レート」の差のことです。
FXで売買を行う場合、買う人は実レートより少し高い価格でFX会社から通貨を買います。
そして、売る人は実レートよりも少し安い価格で売ります。
買う価格と売る価格の差がスプレッドです。
FX会社が買値と売値の為替価格を変えて提示する方法を、2wayプライスといいます。
ニュースなどで「為替は100円60銭~100円40銭の間で取引されています。」というのはこのためです。
ポイント
スプレッドは買値と売値の差
スプレッドはFX会社の収益源
スプレッド=手数料といわれるのは、スプレッドがFX会社の収益となるからなんです。
FX会社を使う以上、スプレッドは自動的に取られるので、私たちがFX会社へ支払うコストと理解しましょう。
買値と売値の見方に注意!
買値と売値は、投資初心者は必ず間違える表記なのでしっかり理解しましょう。
見出し
買値 ⇒ FX会社が買うときの価格
売値 ⇒ FX会社が売るときの価格
このように、トレーダー目線の買値売値ではなく、FX会社目線での表記なんです。
つまり、私たちは買値で売り、売値で買うことになります。
FXの書籍やWEBメディアでも度々逆に表記されていることがあるので、混乱しないようにしてくださいね。
そう!FX会社によっては、親切にトレーダー目線で買値売値と表記してくれているところもあります。
売買価格を見るときは、ASKとBID表記で確認するようにしましょう。
ASK(アスク)・BID(ビッド)は世界共通の表記です。
多くのFX会社がこのASK・BIDで為替レートを表示しているので、必ず覚えるようにしましょう。
ポイント
ASK ⇒ トレーダーが買う価格
BID ⇒ トレーダーが売る価格
FX スプレッドはなぜ重要?計算を使って解説
いいえ、スプレッドはデイトレードやスキャルピングする人にはとっても重要です。
なぜなら、取引回数が多ければ多いほど金額が膨れ上がるからです。
スプレッドが0.3銭だとして、10,000通貨分の取引をしたらどうなるでしょうか?
計算式
1回の取引で30円がかかることになりますね。
1日に3回トレードしたら90円です。
1ヵ月(20日)なら1,800円ですよ?
このようにスプレッドは、ぱっと見では小さい金額なのですが、計算してみると結構なコストになることがわかります。
試算は1日3回の取引で行いましたが、スキャルピングとなるとこれ以上の金額になるでしょう。
FX会社によってスプレッド幅は違う
スプレッドの幅はFX会社によって違います。
スプレッドはFX会社の収益ですから、自社口座のスプレッド幅はFX会社が自由に決めることができるんですね。
どのFX会社も同じなら問題ないのですが、このように3倍以上も違うとしたらどうでしょうか?
例えば、USD/JPYのスプレッドが0.3銭と1銭のFX会社で比較してみましょう。
A社 | B社 | 差額 | |
取引単位 | 10,000通貨 | 10,000通貨 | - |
USD/JPYスプレッド | 0.3銭(0.003円) | 1銭(0.01円) | 0.7銭 |
1回の取引コスト | 30円 | 100円 | 70円 |
10回の取引コスト | 300円 | 1,000円 | 700円 |
365回の取引コスト | 10,950円 | 36,500円 | 25,550円 |
毎日取引をする人ほど、スプレッド幅が狭い口座を使うようにしましょう。
FX スプレッドの原則固定制って?
スプレッドを比較していると「原則固定」という表記があることに気づくと思います。
スプレッドには、原則固定制と変動制があるので、それぞれの特徴を確認しましょう。
FXの原則固定制スプレッド
原則固定制スプレッドは、常に同じスプレッド幅が保たれます。
スプレッドが0.3銭固定なら、いつ取引しても0.3銭のスプレッドが適用されます。
ただし、例外があります。
外貨ex byGMOを例に見てみましょう。以下のように書かれています。
この記載によると「午前9時~翌午前3時までは原則固定スプレッドですが、この時間外は変動する。相場状況の急変時には午前9時~翌午前3時の間でも拡大する場合がある。」とのことです。
例外基準は、他のFX会社でも大体同じです。
スプレッドが広がりやすい時間帯以外は、原則同じ幅が適用されるのがこの原則固定制の特徴です。
FXの変動制スプレッド
変動制スプレッドは、常に幅が変動する可能性があるスプレッドです。
国内FX会社では、変動制スプレッドを導入しているところは多くありません。
変動制スプレッドの方が時間によっては原則固定の幅よりも狭くなりますが、急拡大のリスクが高いのでオススメできません。
FX初心者なら原則固定制を選ぼう
なぜなら、FXをはじめてすぐは、どういう時にスプレッドがひらくか予測できません。
下手に変動制を選んで、コストをかけてしまうより固定制で堅実な取引をしましょう。
ポイント
まずは原則固定制スプレッドを選べば安心!
【要注意】FX スプレッドが広がる時間
スプレッドが広がるタイミングには大きく次の2つがあります。
- 流通量が少ない時間帯
- レートの急変動時
それぞれについて、理由と一緒に確認していきましょう。
朝などの流通量が少ない時間帯
世界的に流通量の少ない時間帯はスプレッドが広がりやすいです。
日本の早朝3時~8時は4大市場の内、3市場が閉場している時間なので流通量が少なくなります。
ほとんどのFX会社が、朝の時間帯を例外としています。
取引が少ないということは、FX会社のスプレッド収益も少なくなります。
FX会社はスプレッドを広げて、少ない取引数でも利益を確保できるように設定しているのです。
レートが急激に変化するとき
為替レートの急変動時もスプレッドは広がります。
そのため、経済指標の発表直後などは注意しましょう。
さっきと矛盾してない?
たしかに為替が活発に動くのは、取引が活発に行われている証拠です。
しかし、急激に上昇・下落するときというのは、相場が買う人売る人どちらか一方が多くなっている状況なんです。
例えば、相場が買い手ばかりになったら、FX会社は提携先インターバンク(銀行)へ買いポジションの持越しが多くなってしまい、為替変動での損失可能性が大きくなってしまいます。
このように、売りたい人、買いたい人どちらかに市場が偏るとFX会社は損失リスクが高まるため、スプレッドを広げて損失をカバーしようとするわけです。
その他、スプレッドを広げることにより、証拠金に余裕がない人のロスカットを早めて損失を限定させる役割も持っています。
ポイント
朝と指標直後はスプレッドが広がりやすいので注意!
国内と比較!海外FXのスプレッドは狭い?
海外FX口座よりも、国内FX口座のほうが取引コストは安くなります。
理由は次の2つです。
①変動制スプレッドである
海外のFX口座は基本的に変動制スプレッドです。
そのため、スプレッドは平均スプレッドとして公表されています。
変動制は先述した通り、いつ広くなるかわからないので常に最狭スプレッドであるとは限りません。
②手数料が発生する
海外FXでは、取引に手数料が必要なのを知ってましたか?
手数料とは、スプレッド以外でFX会社に支払うコストです。
海外FX口座はスプレッドとは別に、1回の取引につき何pipsかが手数料として引かれてしまいます。
これら、2つの理由からも海外FX会社をスプレッドで選ぶ理由はありませんよね?
また、海外FX会社は日本の金融庁から認可を受けていないところが多く、トラブルリスクと危険性が高いです。
初心者なら、必ず国内FX会社を選びましょう。
詳しくはコチラ
-
海外FXでは可能なハイレバレッジ!どんなリスクが潜んでいるのか?
海外FX口座の利用のメリットはハイレバレッジです。400~2000倍のレバレッジで取引も可能です。ただし、使い方を間違えると大きなデメリットにもなります。ハイレバレッジを正しく理解して、効率的に利益を出しましょう。特に追証には注意が必要です。
スプレッドはFXの経費になる?
スプレッドのように損失や利益に反映されてしまうコストは、経費として認めてもらえません。
利益や損失に含まれて入金されると、第三者へ手数料として証明するのが難しいからです。
ポイント
海外FXはリスクが高い!
スプレッドは経費にならない!
スプレッドでFX会社を選ぶポイント
スプレッドでFX会社を選ぶときにチェックしておきたいポイントをまとめました。
スキャルピングやデイトレーダーは必ずチェック
スキャルピングやデイトレードを考えている人は必ずスプレッドを重視するようにしましょう。
逆に、長期運用をされる方は、口座選びをする際スプレッドに囚われなくても良いでしょう。
各通貨ペアの最狭基準
業界最狭水準!という広告文句をよく見ますが、最狭水準とはどのくらいなのでしょうか?
メジャー通貨ごとに比較してみましょう。
ドル円 | ユーロ円 | ポンド円 | 豪ドル円 | ユーロドル |
0.2銭(pips) | 0.5銭(pips) | 1.0銭(pips) | 0.7銭(pips) | 0.3pips |
原則固定の時間帯を確認
原則固定のスプレッドには、例外の時間がありましたね?
原則固定制の口座を使う場合、自分が取引する時間帯に固定スプレッドが適用されるかどうか、確認しておきましょう。
FXのスプレッド比較表
スプレッド比較 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | 英ポンド/円 | 豪ドル/円 | キャッシュ バック |
公式 サイト |
---|---|---|---|---|---|---|
公式ページを見る
|
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.7銭 | 20,000円 | |
公式ページを見る | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 0.6銭 | 50,000円 | |
公式ページを見る | 0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.7銭 | 最大 30,000円 |
|
公式ページを見る | 0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.6銭 | 最大 20,000円 |
|
公式ページを見る | 0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.7銭 | 最大 27,000円 |
|
公式ページを見る | 1.0銭 | 2.0銭 | 4.0銭 | 3.0銭 | 5,000円 |
・スプレッドは全て原則固定(例外あり)です。
スプレッドの狭いFX会社オススメ
FXを少額で練習したい人向き:SBI FXトレード
SBI FXトレードで最大の売りは、1通貨単位(約4円)で取引できることです。
FX初心者でもワンコイン(500円)もあれば、充分にFX取引を体験できます。
スプレッドは、米ドル/日本円0.17銭(1,001~100万通貨取引の場合)と業界最狭水準です。
2018年オリコン顧客満足度調査で、「FX取引 取引手数料 第1位」と信頼と安心のFX会社ですね!
資金がある人向き!総合でおすすめ:GMOクリック証券
GMOクリック証券は、FX取引高8年連続で国内第1位※のFX会社です。
その人気の理由の一つが、全通貨ペアで業界最小水準のスプレッドを提供していることです。
米ドル/日本円0.2銭(原則固定)、豪ドル/日本円0.7銭(原則固定)と、取引コストを抑えることが出来ますね。
最低取引量が10,000通貨(約40,000円)なので、少し資金に余裕のある人向けですが、信頼性の高い会社なので口座を持っていて損はありませんよ!
※ファイナンス・マグネイト社調べ2012年1月~2019年12月
安全で低コストに取引したい人向き:外貨ex byGMO
外貨ex byGMOは、GMOインターネットグループのFX専門会社で、GMOの資金力とシステム構築力を持っています。
低スプレッド業者では、あまり提供のない1,000通貨(約4,000円)の少額から取引ができます。
スマホアプリ「Cymo」が有名で、以前からスマホ取引なら外貨ex byGMOといわれるほど、スマホの取引機能が充実していますよ!
初心者でも使いやすい取引ツールは好評で、メイン取引口座として必ず持っていたいFX口座の一つですね!
FXのスプレッド まとめ
それでは記事のまとめです。
FXのスプレッドまとめ
- スプレッドは買値と売値の差
- 「ASK」が買う価格、「BID」が売る価格
- 初心者は原則固定制を選ぼう
- 朝と為替の急変動時はスプレッドが広がりやすいので注意
スプレッドについて初心者が知っておくべきこと、知っておくとお得な情報を解説してきました。
スプレッドが理解したら次は、スワップポイントについても勉強してみてください(^^♪
この記事で皆様のFXトレードをお手伝いできていれば幸いです!