損失でてもやるべきFX確定申告!繰越控除で狙える4つの節税効果

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確定申告は絶対やった方が良い理由

確定申告は1年間のトレードである一定の利益を得た人だけがやるべきものだと思っていませんか?

いえいえ、それは違います!

FXトレードにおける年間の収支が損失の人だって、確定申告はしたほうがいいに決まっています。

なんとFXなどの投資に関して出た損失は、「繰越控除制度」というものがあって、この制度を使うことで1年間のFXトレードで得た損失を次の年に繰越することが出来るのです!

あまり税金に詳しくない人がこの話を聞いても、「だからなに?負けたお金が返ってくるわけじゃないんだし、めんどくさいから確定申告なんかやらない」って思ってしまうかもしれませんが、この繰越控除制度システム、内容をきちんと理解出来ればとってもすごい節税効果があるんですよっ!

FX確定申告のポイント:利益は雑所得で申告しよう!

FX利益は雑所得

いきなり「繰越控除制度」とは~から説明を始めても、ただでさえ難しくてめんどくさい税金システムのことですから、理解するにはなかなか難しいことだと思います。(難しいのは当たり前です。だから税理士という専門家が存在します。)

ですからまず手始めにFXの税金の仕組みについて、簡単に説明してみたいと思います。

確定申告で申告すべき利益の種類には10種類あり、それぞれの利益を得る方法によって課税される率が異なります。

例えばサラリーマンのような会社からもらう報酬は給料となり、給与所得となりますね。

ではFXで得た利益はどうかというと、「雑所得」というカテゴリーに分類され、申告分離課税という申告方法で、所得に対し一律20.315%の税金が課せられることになります。

ちなみに所得とは利益のことではありません。

所得=(利益-経費)のことをいい、この所得が20万円を超える人は確定申告をしなければならないという義務が生じます。

つまり所得が20万円以下であれば、確定申告をする義務はない、しなくても良いということになります。

しかしもしも大きな利益が出て、利益から経費を差し引いた金額が20万円を超えてしまった場合、確定申告して納税しなければなりませんが、その際の納税額は、この所得(利益-経費)に20.315%を掛けたものとなります。

利益から経費を沢山引くことが出来たなら、納税額ももちろん減るわけですね。

これから説明する繰越控除制度を使えば、前年の損失分を今年の利益分から引くことが出来る経費(正確には控除ですが、ここでは分かりやすく経費としておきます)としてプールしておけるというシステムなんですよ!

FXの確定申告は繰越控除制度を使うとどうなるの?

FXで損失がでていたら

通常FXの所得に対し課税される仕組みは、簡単に説明すると次の通りです。

  • 1年間の所得(20万円以上)×20.315%=納めるべき税金

ですが、前年損失の繰越をしておくと

  • 1年間の所得-前年の損失×20.315%=納めるべき税金

となり、今年の所得のうち前年の損失相当分は税金がかからないため、納税額で恩恵を得ることが出来ます。

しかもこの繰越控除制度は3年間まで繰越出来るので、例えば前年の損失が50万だったとして、翌年の利益が20万だった場合、前年の損失から今年の利益を差し引いた残り30万が翌年に繰越出来ます。

この例えでいくと、損失を出した年は税金を払う必要なし、翌年も利益は出ているが税金を支払う必要なし(損失で利益全額を補てん出来ているから)、その次の年も控除額がまだ30万円残っているので、利益がでても納税額を減らすことが出来ますね。

損失分を確定申告しなかった場合、損失を出した年は税金を払わなくても良いですが、翌年利益がでてしまうと、利益のうち約20%は税金で持っていかれてしまうという、とってももったいないことになってしまいます。

確定申告と聞くと、いささか面倒なイメージが強いですが、使える節税対策は取りこぼしなくやっていきたいですね!

FXの確定申告で期待できる「節税効果」とは?

繰越控除制度は住民税にも効果あり

この「繰越控除制度」を使うことで、所得税の納税額を抑えるだけではなく、住民税の金額を減らすことも出来ます。

繰越控除制度を使っていない場合、例え前年に損失があったとしても今年利益が出ていれば、FXで得た利益×15.315%の税金分が所得税(うち0.315%は復興特別所得税)の納税金額となり、さらにFXで得た利益に対して5%の住民税が課せられることになります。

しかし繰越控除制度で課税される額面(税務上では所得金額と呼びます)を減らすことによって約15%課せられる所得税だけではなく、5%の住民税の金額も減らすことが出来るのです。

さらにもしも子供を養育している場合は、保育園料の金額、幼稚園の補助金などにも大きく影響してくるので、その節税効果のほどは馬鹿に出来ない金額となるでしょう。

期待できる節税効果
  • 所得税の減税
  • 住民税の減税
  • 認可保育園料の減額
  • 私立幼稚園の補助金が増える(かも)

前々年のFX損失を確定申告し忘れてしまった時は

損失の申請を出していなくてもまだ間に合う

この記事を読んでくださっている方で、過去の損失に心当たりある方はいらっしゃいますか?

「しまった!!過去に大きな損失を出したことがあるけど、確定申告してなかったよー!」と頭を抱えるのはまだ早いです。

FXの損失が生じた年度の期限後、もしくは修正申告を行い、その後年度順に確定申告もしくは修正申告を行います。

その上で、平成30年分の確定申告を行えば、損失の繰り越し控除を使用することが可能と思われますので、税理士もしくは最寄の税務署に一度相談してみてください。

FX損益を確定申告することで、繰越控除の適用を3年間受けれる!

きちんと確定申告しよう

たとえば前年の損失50万円を確定申告したとします。

そして次の年は30万円の利益がでた。

前年の損失と通算すると、利益は0円だから、よし、今年は納税の義務はない!

と思って安心しないでくださいね。

納税の義務がないからといって、確定申告の義務がないということではありません

FXの利益そのものが0円ではなく、繰越控除を使った上での利益が0円なので、確定申告をして税務署に繰越控除を使って利益を0円にしましたよと、報告しなければいけません。

面倒な作業かもしれませんが、繰越控除が適用される3年間はきちんと確定申告するようにしましょう

もしも申告を忘れてしまったら、そこで繰越控除適用はなくなってしまいますので、忘れないように気をつけてください。

FXトレーダーが確定申告を怠り、追徴課税で大金を請求されたなどのニュースが絶えません。

税務署はFXトレーダーに対しては特に厳しく、証券会社と連携して脱税者はいないか常に目を光らせています。

FXで得た利益を黙っておいて納税しないことは脱税ですが、正規のルートで控除を正しく使い、納税額を限界まで減らすことは、節税という納税者が行える正当な手段です。

ばれないだろうからと確定申告の手間を惜しむと、脱税だと税務署に指摘されますので、後々のことを考えて正しい申告を行うようにしましょう。

とりあえず正しく申告しておけば、税務署に目をつけられることもないですからね。

更生の請求が通った時の注意点

FX損失が認められたら遡りで確定申告しよう

過去に出したFX損失が税務署に認められた時は、認められた年以降遡りで確定申告をする必要があります。

例えば5年前に出したFX損失100万円が税務署に認められた場合、4年前、3年前、2年前の確定申告もする必要があるということです。

5年前にだした赤字を、通年通り越して5年後に得たFX利益と相殺するような行為は出来ないので、注意しましょう。

どちらにしろ、5年以内に赤字があり現在もFXを続けているのであれば、更生の請求はしておくほうがいいと、私は思います。

なぜなら、税務署の取り締まりも厳しくなっているからです。

2016年までは税務署から税務調査の連絡が入った後、税務調査前にバタバタと修正申告を提出すれば加算税を取られることはありませんでした。(通常納める納税分+延滞税だけでよしとされるケースが多かった)

しかし今年からは、税務調査連絡後に提出された修正申告については、加算税を取るというスタイルに変わってきています。

加算税には、重さの程度により課税される税率が数種類あるのですが、一番重いもので(悪質と思われるもの)40%の加算税、一番軽いものでも10%の加算税がかかります。

どのクラスの税率にカテゴライズされるかは取引ごとのケースにより異なりますので、FXの利益に心当たりのある方は、税務調査の連絡が来る前に速やかに修正申告しておきましょう!

税務署は決して甘くない、個人にも容赦ない・・・むしろ個人で稼いでいるFXトレーダーには厳しいと思っておいた方がよいでしょうね。

「かあちゃんと税務署は怒らすべからず」

今回はこの言葉を、私から全FXトレーダーに贈りたいと思います。

監修者 大川 直人
監修者 大川 直人
税理士。税理士法人TOTAL 船橋駅前事務所に勤務。中央大学卒業。元経営コンサル・任期付き国税審判官。乙女座、A型。

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