トルコリラ(fx)は今後どこまで下がる?2020年長期見通し紹介

複数アナリストの見解からみる2019年トルコリラの見通し

この記事で解決できるお悩み

  • トルコリラって見通しはどうなのかな?
  • もう売ったほうがいい?買ったほうがいい?
  • 何か注意すべき点は?おすすめの投資方法は?

こんな悩みを解決できる記事を書きました。

この記事で解説する『トルコリラが下がった原因・今後の2020年見通し』を理解できれば、最適な投資タイミングを見極めることができますよ!

実際に元大手銀行員の方が、複数の金融機関の運用レポートや経済動向を分析して、トルコリラの見通しを解説しているので是非読み込んでくださいね。

参考にした金融機関レポート

  • 野村證券トルコリラレポート
  • 三井住友トラストアセットマネジメント
  • レッグメイソン

『すぐに、トルコリラスワップ運用にオススメのFX口座が知りたい!』という方は、『トルコリラスワップポイントおすすめFX会社2選』をクリックすれば該当箇所まで飛べます!

【最新:2020年1月14日】トルコリラのニュース

まず最新のトルコリラニュースを紹介しますね!

以下のニュースはトルコリラの上昇や下落に影響したものなので、しっかり内容を理解しましょう!

1月6日に17.94円の安値をつけた原因は、米軍によるイラン革命防衛隊司令官殺害空爆により、リスク回避の動きが強かったからですね。

米軍がソレイマニ司令官を殺害したことで、『アメリカとイランが戦争するのでは?』との懸念から、リスク回避の動きが強まってあらゆる通貨や金融商品で下落の動きが強まりました。

2020年:1月6日〜14日の動き

イランが特別目立った軍事行動を起こさなかったため1月7日午後に18.20円まで戻しましたが、8日に下落した原因は『イランが1月8日朝に報復攻撃を加えたから』ですね。

その行動に対して、8日深夜にはトランプ大統領が米国民向けのスピーチで「イランに強力な経済制裁を科す」としたものの「軍事力は行使したくない」と述べたことで、イランとアメリカの戦争リスクが回避になり、市場は回復しました。

上の画像を見てわかる通り、トルコリラの値動きも回復傾向になります。

今後『イランとアメリカの戦争に発展しそうな発言や動きがあるか?』という視点でトルコリラを見ると、すぐに動きを察知できると思いますよ!

2019年6月〜2020年1月までのトルコリラ下落原因4つ

上の画像は、『トルコリラの2019年1月〜2020年1月までの値動きのチャートです。

この1年間、とにかく色々な下落原因がありましたが、ぶっちゃけ1年間の値動きで見たら小さなものです。

しかし中には『4つだけ、理解すべき下落原因』があります。

これから紹介する下落原因をしっかり理解できれば、自分で世界経済のニュースからトルコリラの値動き予想が立てられるようになるので、余裕がある方は下記を読んで勉強しましょうね!

  1. 2019年5月:再イスタンブール市長選の再選挙
  2. 2019年5月22日:米中貿易摩擦による投資家心理の悪化
  3. 2019年7月〜12月:段階的な利下げ
  4. 2020年1月:ソレイマニ司令官の暗殺事件

2019年5月:イスタンブール市長選の再選挙

まず『赤枠』の部分を見てください!2019年5月に大きくトルコリラが急落したのは『エルドアン大統領への不満が爆発した』のが理由ですね。

この記事の冒頭でも解説したように、もともとは野党・共和人民党(CHP)が僅差で、与党・公正発展党(AKP)に勝利をしたんですが、エルドアン大統領がそれを無効にして、再選挙を取り決めたんです!

このようにエルドアン大統領の独裁的な政治に対して、トルコ国民だけではなく、各国が不満を爆発させたことがトルコリラの急落につながりました。

2019年5月22日:米中貿易摩擦

もう一度、赤枠を見てください。このように大きくトルコリラが下落しているのは、上記の『再選挙決定』に加えて、日米貿易摩擦の問題が大きくなったことも原因です。

トルコに問題があるわけではないですが、『中国と米国が貿易戦争を起こせば、各国に被害が出るのでは?』との予想から、トルコリラにも売りが出るようになりました。

しかし上記でも解説したように、米中貿易摩擦の問題は収束しつつあるので、そこまで構えなくても大丈夫ですよ。

2019年7月〜12月:段階的な利下げ

上の画像の『青枠』を見てください!

このタイミングは、トルコリラが段階的に利下げを行なったタイミングですね。

実際にトルコは、下記のように4段階に分けて利下げを行なっております。

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 11.25 10.75 9.75 8.75 8.25
2019年 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 19.75 19.75 16.5 14.0 14.0 12.0 
2018年 8.00 8.00 8.00 8.00 16.50 17.75 17.75 17.75 24.00 24.00 24.00 24.00

※2020年6月23日更新

すでに市場では織り込み済みのケースもあったので大きくは下落していませんが、7月、9月、10月、12月のタイミングで多少下落しているのがお分かりいただけると思います。

『利下げをする→トルコリラへの投資魅力が低下→他国の投資魅力が相対的にUPする→トルコリラを売却し、他国通貨に投資する』という関係性から、トルコリラが下落したと考えられます。

2020年1月:ソレイマニ司令官の暗殺

上の画像の『オレンジ色の枠』を見てください!

米軍によるソレイマニ司令官殺害空爆により、リスク回避の動きが強かったため1月6日にかけて大きく下落をしました。

しかし上記でも説明しましたが、アメリカとイランの両国共に『戦争は回避したい』との意思表明によって、現在は値動きが回復傾向にあるため、そこまで心配はしないで大丈夫そうです。

【トルコリラ見通し2020年】少し注意が必要です。

以下では2020年のトルコリラで注意すべきポイント2つについて紹介しますね。

この2つを事前に注意し、内容を理解しておけばパニックになることもないので、しっかり押さえておきましょう。

トルコリラ注意ポイント

  1. トルコ利上げの期待感がなくなった
  2. 対米関係の悪化

注意点1:トルコ利上げの期待感がなくなった

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 11.25 10.75 9.75 8.75 8.25
2019年 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 19.75 19.75 16.5 14.0 14.0 12.0 
2018年 8.00 8.00 8.00 8.00 16.50 17.75 17.75 17.75 24.00 24.00 24.00 24.00

※2020年6月23日更新

上の画像が、トルコリラの政策金利の推移の画像になります。

2019円7〜12月にかけて段階的な利下げを行なっており、『利上げの期待感がなくなったこと』はトルコリラの値動きに影響を与える要因の1つになっております。

なぜなら『トルコは利上げしない』→『もしかしたら利下げをする可能性あり?』→『スワップポイントや金利の魅力がなくなる?』→『じゃトルコリラを売却しよう』という動きが強まるからです。

とはいえ、アメリカ、オーストラリア、メキシコなど、世界各国で利下げは実施されているのでそこまで心配しないでOKですよ!

注意点2:対米関係

1つ注意が必要なのは、ミサイル問題は、G20サミットで"完璧には"解決していない、ということです。

そもそもトルコに対する制裁は、確かにトランプ大統領の影響が大きいのですが、米議会で『制裁するか?しないか?』を決めるので、完璧には約束できないのが現状なんです。

ちなみにトランプ大統領とエルドアンの2019年11月13日の会談では、『協議を継続することで合意した』と発表しているため、問題は前向きに解決する方向で動いていると思います!

そのため引き続き、『米国側がトルコのミサイル問題に対してどのような動きを見せるのか?』はニュースでチェックしておきましょう。

【今後のトルコリラ長期見通し】回復傾向にあり

上記では2020年度中のトルコリラの注意点を解説しましたが、以下では『長期的な目線』で見たときにトルコリラが回復傾向にあることを紹介しますね。

投資をするなら短期目線ではなく、長期で市場を分析するべきなので、以下の内容はチェックしておきましょう。他の通貨に投資する際にも役立ちますよ。

トルコリラ見通し

  1. 回復要因1:米国が利下げを実行
  2. 回復要因2:オーストラリアが利下げを実行
  3. 回復要因3:メキシコも利下げを実行

1:米国が利下げを実行

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 1.75 1.75 0.25 0.25 0.25 0.25
2019年 2.50 2.50 2.50 2.50 2.50 2.50 2.25 2.25 2.00 1.75  1.75 1.75 
2018年 1.50 1.50 1.75 1.75 1.75 2.00 2.00 2.00 2.25 2.25 2.25 2.50

※2020年6月23日更新

2019年8〜10月、3回にわたって米国は利下げを実施しました!

経済の基調的な見通しは良好ですが、多くのFOMC参加者は投資状況や景況感の悪化から、利下げをしないとリスクが発生するとの見方から、利下げをする段階に入ったそうですね。

しかし米国は2019年6月頃から、利下げの可能性を示唆したこともあり、市場ではすでに織り込み済みだったため、そこまで新興国通貨が上昇することはありませんでしたね。

もし予想外にもう一度、『米国は利下げします!』という発表があれば、市場の予想を超えて、新興国通貨の投資魅力がさらにUPするので、要チェックですよ!

2:オーストラリアが利下げを実行した


  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 0.75 0.75 0.5 0.25 0.25 0.25
2019年 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.25 1.00 1.00 1.00 0.75  0.75 0.75 
2018年 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50 1.50

※2020年6月23日更新

上記に加えて、オーストラリアが3回連続で利下げを決定したことも、新興国通貨にとってはいいニュースとなります。

『米国、オーストラリア』の先進国通貨は安定しており、それに加えて金利が高いのが魅力でした。

しかし米国に続いてオーストラリアも利下げを決定したことによって、相対的に新興国通貨への投資魅力が高まるので、長期的な目線で見てもトルコリラにとっていいニュースと言えるでしょう。

見出し

参考資料:レッグメイソン豪ドル

3:メキシコも利下げを実行した

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2020年 11.25 10.75 9.75 8.75 8.25
2019年 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 24.00 19.75 19.75 16.5 14.0 14.0 12.0 
2018年 8.00 8.00 8.00 8.00 16.50 17.75 17.75 17.75 24.00 24.00 24.00 24.00

※2020年6月23日更新

先進国通貨(米ドル、豪ドル)だけでなく、新興国通貨(トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランド)の中でも、さらにメキシコが利下げをしたこともトルコリラにとってはいいニュースです。

なかなか1年で4回も連続で利下げするケースはレアですが、それだけ全世界的に利下げ局面に入ってきているということなので、他国が追加で利下げをしてもおかしくない状況。

とはいえ、そこまで劇的に回復するわけではない

上記の見出しのタイトル通りでして、各国がどんどん利下げをしていますが、そこまで劇的にトルコリラが上昇するわけでもないです。

実際にトルコも利下げをしているので、『全通貨の投資魅力が均等になったんだな〜。トルコリラの厳しい局面は脱出できて少しずつ回復傾向にあるんだな〜』と理解すれば問題なしですよ!

トルコリラにオススメ!リスク分散投資3つ

長期的な目線で見るとトルコリラは上昇する見通しがありますが、新興国通貨であるなら、リスクを徹底的に下げるのが鉄則ですよ。

以下では私が銀行員時代に教わってきたリスクヘッジ方法3つを解説しますね。

初心者でも実践できる内容なので、しっかり理解しましょう!

トルコリラ投資法

  1. 時間分散投資
  2. 地域分散投資
  3. 資産分散投資

1つ目:時間分散投資

時間分散投資とは、1点集中して投資資金を全て投入するのではなく、何点にも分散して、高値掴みのリスクを減らす投資手法のことです。

上の画像のように、たとえば投資額を30万円用意したら、1回目に10万円、2回目に10万円、3回目に10万円を投資するといった具合で、投資タイミングを分けます。

もし1回目で30万円を全額で投資した場合、万が一に大暴落したら指を加えて待つしかできないですよね?

しかし1回目に10万円を投資して、大暴落をしても残りの20万円を投資すれば安値で買えることになるので、利益を出せる可能性が高いです。

そのためなるべく1点集中で投資するのは避け、分散して投資するようにしましょう!

2つ目:地域分散投資

地域分散投資とは、1つの地域に投資資金の全額を投入するのではなく、各地域に分散して投資することでリスクを減らす投資手法のことです。

たとえば投資資金が30万円なら、以下のようにしてリスクヘッジする感じですね。

見出し

  • 米ドル:10万円
  • 豪ドル:10万円
  • トルコリラ:10万円
地域分散投資を活用すれば、万が一にトルコリラが大暴落をしても大損はしないですし、大体のケースはその他の通貨に資金が逃げていく場合が多いので、米ドル、豪ドルが恩恵を受ける可能性が高いですよ。

3つ目:資産分散投資

資産分散投資とは、1つの金融商品に投資資金を傾けるのではなく、様々な金融商品に投資額を分散して、リスクヘッジする手法です。

たとえば投資資金100万円の場合は、以下のようにして金融商品を分散してリスクヘッジするのがオススメですよ。

見出し

  • FX:50万円
  • 株:30万円
  • 仮想通貨:20万円

このように金融商品ごとに投資資金を分散すれば、どれか1つが大暴落をしても大損することは防げますし、他の金融商品で利益を出すことでカバーもできます。

上記3つのリスクヘッジ方法に共通するのは『1つに投資資金を集中しない』ということです。資産は分散して投資に挑みましょうね。

トルコリラ運用は、スワップポイントが重要!

トルコリラ運用をする上で最もポイントになるのが、金利ですよね。

トルコリラは『メキシコ、南アフリカランド、豪ドル』と比較をしても、圧倒的に金利が高いです。

現在は政策金利は14%ですが、他を寄せ付けぬ金利の高さなので、スワップポイントで安定的に収入を得たいならトルコリラはオススメです。

具体例:トルコリラが最もスワップポイントが高い

通貨ペア スワップ 通貨ペア スワップ
トルコリラ/円 約70円 南アランド/円 約15円
豪ドル/円 約26円 米ドル/円 約63円
NZドル/円 約19円 カナダドル/円 約45円
※上記スワップポイントは、2019年11月1日付与分(1万通貨)です。

上記の表は、あるFX会社が提供している各通貨の『1日あたりのスワップポイント』を比較した画像です。

見てわかる通り、トルコリラがダントツで高く、1日あたりで70円も積み上がっていくので、1ヶ月で2000円ほど積み上がっていく計算になりますよね。

具体例:トルコリラ/円を12ヶ月保有した場合

トルコリラ/円で10万通貨を一年間運用した場合、 『豪ドル/円とどのくらい違いが出るのか?』を比較した画像です。

トルコリラ/円で獲得できる1日あたりのスワップポイントを70円とすると、1ヶ月後には21,000円、3ヶ月後には63,000円、12ヶ月後には252,000円です!

このように長期的な目線でスワップポイントを積み上げていけば、着実に金利が積み上がっていくことを覚えておきましょう!

ただ注意が1つ必要でして、レバレッジを高くかけすぎると強制ロスカットになって大損する可能性があります。

FX初心者はレバレッジを3倍未満に抑えつつ、余剰資金の範囲内でFXに取り組みましょう。

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その時にスプレッドが狭ければ、手数料を安く抑えつつ利益を出すことができますよね。

多くの人が『手数料』という観点で損失を出しているケースが多いので、必ずスプレッドが狭い点も考慮してFX会社を選びましょう。

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(※2020年3月12日現在)

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※ファイナンス・マグネイト社調べ(2012年1月~2018年12月)

トルコリラ見通しは明るい!大切なのはスワップポイント!

最後にもう一度、トルコリラについて確認しましょう。リスクを抑える上で大切なポイントは3つです!

リスクを抑えるポイント

  1. 時間分散投資
  2. 地域分散投資
  3. 資産分散投資

この3つの投資手法を活用してリスクヘッジを徹底的にしていきましょうね。

そして忘れてはいけないのがスワップポイントでコツコツ利益を積み上げることです。

為替差益で損失を出してもコツコツ金利を積み上げることができれば、それだけでリスクヘッジになりますよ!

トルコリラのスワップポイント運用でおすすめのFX会社は以下2つです。

トルコリラスワップ運営にオススメのFX会社2つ

今後も下落が続いたり、急落の恐れもあるため証拠金に余裕を持って、取引できる方のみ取引を検討するようにしましょう。

決して、生活資金に手をつけて取引するようなことは避けてください

また、FX初心者の方も取引経験を積んで、FXの知識がついてからトルコリラでの投資を検討しましょう。

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FXのやさしい教室 編集部

FXのやさしい教室 編集部です。 FXの基礎や取引方法など、役立つ情報をわかりやすく提供します。 私どもの記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

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