この記事で解決できるお悩み
- 両建てってどういう手法?
- 両建てのメリット・デメリットは?
- 両建てのコツや必勝法は?
こんな疑問を解決できる記事です。
この記事で解説する「両建てのメリット・デメリットと取り扱い注意の必勝法」を理解すれば、両建て手法は自分に向いているかどうか判断できますよ!
私自身も、両建て手法で大きな利益もでましたが、同じくらいに大きな失敗もしたからです。
それでは、以下で「FX両建てのメリット4つ!両建てナンピン必勝法は取り扱い注意!」を解説しますね!
※今すぐに両建て手法に向いているFX会社を知りたい方は、「両建てにオススメのFX会社3社」をクリックしてくださいね!
FXの両建て手法とは?
両建てとは「売りポジション」と「買いポジション」を同時に持つことを言います。
つまり、ドル円の「買いポジション100円」を持った場合、それと同時に「100円の売りポジション」も保有します。
「売」と「買」の両方が同じ額だけ逆に動くので、予想外の動きがあった場合でも、損失もでなければ利益も生まれないのです。
損失と利益が同じ額なら、意味がないように思いますよね。
ですが、使い方によっては勝率が上がる手法としてFXトレーダーには人気があります。
FX両建てのメリット3つ
一見意味がないように見える両建てですが、メリットを3つ紹介します。
FX両建てのメリット
- リスクヘッジになる
- 利益幅を広げられる
- スワップポイント運用のリスクを回避できる
メリット1:リスクヘッジになる
両建て手法はリスクヘッジに利用されます。
なぜなら、片方のポジションで出る損失を、もう片方のポジションの利益で相殺できるからです。
上記でも紹介したように、「売」「買」同時にポジションを立てるといっても、そのタイミングはずらして行うのが一般的です。
たとえば、買いポジションを持っているときに、世界の情勢が先行き不透明で下落の心配がある場合、売りポジションも持つことでリスクヘッジになりますよ!
メリット2:利益幅を広げられる
両建て手法は、利益幅を広げられる可能性を持っています。
なぜなら、うまくいけば「長期的なトレンド」と「短期的なトレンド」両方で利益を得られるからです。
つまり、長期的な上昇トレンドには買いポジションで利益を狙い、短期的な下降には売りポジションで利益を狙うのです。
利益を増やせるだけでなく、レートが転換しても、一方のポジションが保険の役割を果たすメリットがあります。
メリット3:スワップポイント運用のリスクを回避できる
スワップポイント狙いの運用をする場合のリスクを最小限にできますよ。
そもそもFXには、低金利通貨で高金利通貨を買った際に得られる、スワップポイントがあります。
たとえば、高スワップポイントで人気のトルコリラ/日本円で取引した場合、1万通貨の取引で1日当たりおよそ40円ほど得られます。
365日保有し続けると14,600円儲かる計算ですが、万が一トルコリラレートが1円下がった場合、1万円の含み損が発生しますね。
つまり、スワップポイントでの利益は、為替損失で簡単に失ってしまうのです。
両建てでは、為替差損のリスクを回避しながら、スワップポイントだけを受け取れるのです!
メリット4:両建てでの節税できる
両建てを使うと、年間利益が出過ぎた時に、見かけ上の利益額を減らして節税することが出来ますよ!
ここでは、年間20万円以上の利益で確定申告の必要があるサラリーマンで説明しますね。
サラリーマンの場合の例
- 12月1日時点で年間50万円の利益があったので、20万円以下にしたい
- 両建てを行う
- 売りポジションの含み損が40万円になったら決済
- 買いポジションと同額の売りポジションを再度持つ
- 買い・売りでそれぞれ40万円の含み損益をもっているが、確定していないので課税対象にならない
- 年間利益は50万円-40万円で10万円になり確定申告は不要
ポイントになるのは、最初に売りポジションで損失決裁した後に、すぐにもう一度ポジションを持つことです。
理由は節税のための両建ては、ポジションをもったまま年を越す必要があるのですが、年明けにレートが急落している可能性があるからです。
40万円の含み益を持つ買いポジションと同額の売りポジションを持てば、損失が増えることはありませんよね!
租税回避行為に注意
使い方次第で節税もできる両建てですが、「租税回避行為」と捉えられる可能性があるので注意ですよ。
租税回避行為とは、税法が想定していない「抜け道」で税金を減らそうとすることです。
両建てでやっていることは、実は今年の利益を来年に繰り延べしているのです。
ただ、租税回避行為は「脱税」と違って犯罪行為にはあたらないので、やりすぎなければ問題ありません!
FX両建てのデメリット2つ
両建て手法は、まさにFXで稼ぐにはもってこいの手法のように見えますね!
ただし、デメリットもあることを覚えておきましょう。
両建てのデメリット
- 初心者には難しい
- 資金もコストも2倍かかる
- 同じFX会社だとマイナススワップになる
デメリット1:初心者には難しい
両建て手法は、初心者には難易度が高いです。
なぜなら、売買のタイミングをしっかり見極める必要があるからです。
タイミングを誤ると、利益が減り損失が膨らむこともあるので初心者に向いているとは言えません。
経験を積んで、ある程度相場の動きについていけるようになったら挑戦しましょう!
デメリット2:資金もコストも2倍かかる
デメリット2つ目は、資金が通常の取引の2倍かかることです。
通常は「売」か「買」か一方だけですが、両建ては「売」も「買」もエントリーするからです。
FX売買のコストであるスプレッドも2倍かかります。
つまり両建ては、ある程度資金力が必要な取引手法と言えますね。
デメリット3:同じFX会社だとマイナススワップになる
同じFX会社内で両建てをしていると、スワップポイントを支払う必要があります。
なぜなら、ほとんどの会社で、プラススワップよりもマイナススワップの方が大きいからです。
その差額が毎日差し引かれていきます。
LIGHT FXは、売りスワップと買いスワップの差がゼロなので両建てにオススメですよ!
【注意】国内にはFX両建てできない会社もある
国内のFX会社には、両建てができない会社も存在します。
両建てができない会社では、買いポジションを保持している時に売り注文をすると、保持していた買いポジションが自動決済されます。
「含み損が出始めたので両建て手法を試そうと思ったら、決済されてしまった…」というのは避けたいですよね。
両建て手法にオススメのFX会社については、のちほど解説しますね。
FX両建ての効果的なやり方4つ
FXのメリットとデメリットが理解できたところで、両建てのやり方について解説しますね!
パターン別に4つ解説しますよ!
両建てのやり方
- トレンド相場で両建て
- レンジ相場で両建て
- 雇用統計前などの予測がつかない場合の両建て
- スワップ狙いの両建て
1:トレンド相場で両建て
基本的な使い方として、トレンド相場での両建て手法があります。
上昇にしても下降にしても、トレンドが発生しているとはいえ常に同じ方向に動くことはありません。
上昇と下降を繰り返すので、「売り」と「買い」の両方で利益を狙うのがトレンド相場での両建て手法です!
上昇トレンド相場での両建て手順
- まず買いポジションを持つ
- 押し目が発生したら売りポジションを持つ
- 戻りが発生したら売りポジションを決済
- 上昇トレンドがおわるまで2と3を繰り返す
下降トレンドではこの逆を行います。
うまくいけば、トレンドが転換するころには大きな利益を得られますよ!
とはいえ、押し目や戻りの見極めはそう簡単なことではなく、失敗すると損失が出る可能性もあります。
2:レンジ相場で両建て
両建ては、レンジ相場にも利用できますよ。
上図で、サポートラインが100円、レジスタンスラインが110円のレンジ相場として説明しますね。
レンジ相場での両建て手法
- サポートラインで跳ね返って101円になったときに「買い」と「売り」の両建て
- レジスタンスラインで反転したら、109円で「買い」ポジションのみを決済
- 同時に売りポジションに9円の損切り注文
- サポートラインで反転し、101円になったら売りポジションを決済
ポイントは、買いポジションの利益と同じ額の損切注文を売りポジションに入れることで、損失を防げる点ですね。
また、手順通りに行けば売りポジションはプラスマイナスゼロになるので、買いポジションの利益の8円を得られます!
3:経済指標発表後など予測がつかない場合の両建て
経済指標などが発表されて、相場が大きく動くときにも両建て手法は有効です。
経済指標の発表後は、レートが上がるのか下がるのか予測がつきませんが両建てを利用することで利益を得られますよ。
値動き予測がつかない場合の両建て
- 指標発表前に、売りと買いの両方のポジションを建てる
- 指標発表後、相場が動いたらすぐに損失が出る方のポジションを決済し損切
- 含み益が出たポジションは、2で発生した損失を埋めて利益が出た時点で決済する
指標の内容を予想し、あらかじめポジションを持っていた場合、予想が外れると大きな損失を出してしまうこともあります。
それを防ぎ、確実に利益を出すのに両建ては有効なのです。
4:スワップ狙いの両建て
スワップポイントを得たいなら、2つの会社で両建てするようにしましょう。
上記で説明したように、同一の会社での両建てはスワップポイントが相殺、あるいはマイナスになるからです。
具体的な方法としては、買いスワップが高いA社で買いポジションを、売りスワップが低いB社で売りポジションを立てます。
この場合、為替差に影響されることなくA社の買いスワップとB社の売りスワップの差が得られますよ。
【FX初心者注意!】両建てナンピン必勝法は上級者向け
両建てを利用したFXの必勝法として、「ナンピン両建て必勝法」が有名です。
FXの世界では「必勝法」として人気がありますが、初心者がむやみに行うのは危険ですよ!
「ナンピン両建て必勝法」の仕組みと、初心者にはオススメできない理由を解説しますね。
まずは「ナンピン」から説明しますね。
ナンピンとは?
ナンピンとは、相場が予想と逆へ進んだ時に、買い増しをして単価を下げる取引方法です。
ナンピンの仕組み
- 1ドル=100円の時に、1万通貨買いポジションでエントリー
- 予想に反して1ドル=99円まで下落
- さらに1万通貨買い増し。1通貨あたりの購入単価が99.5円に下がる
- 購入単価が99.5円に下がっているので、レートが99.5円に戻った時点で利益に
これが「ナンピン買い」です。
含み損が膨らむとわかっていても、さらに買い増して購入単価を下げることで、レートが回復した時に素早く含み損を相殺できるようにします。
両建てナンピン必勝法とは
両建てナンピン必勝法は、下落した際に「買い」と「売り」を同額ずつ買い増す方法です。
つまり、両建てによってリスクを最小限に抑えつつ、購入単価を下げていきます。
ここではわかりやすく、1ドルずつの購入で説明します。
両建てナンピンの例
- 1ドル100円で1ドル買いでエントリー
- 1ドル99円に下落→「売り」と「買い」で1ドルエントリー
- 1ドル98円にさらに下落→「売り」と「買い」で1ドルエントリー
- 1ドル97円にさらに下落→「売り」と「買い」で1万ドルエントリー
レート (1ドルあたり) |
ポジション | 損益 | 購入単価(1ドルあたり) | ||
---|---|---|---|---|---|
買い | 売り | 買い | 売り | ||
100円 | 100円×1 | - | - | 100円 | - |
99円 | 100円×1 99円×1 |
99円×1 | -1円 | 99.5円 | 99円 |
98円 | 100円×1 99円×1 98円×1 |
99円×1 98円×1 |
-1円 | 99円 | 98.5円 |
97円 | 100円×1 99円×1 98円×1 97円×1 |
99円×1 98円×1 97円×1 |
-1円 | 98.5円 | 98円 |
レートが下がるごとに売りと買いでそれぞれ同数エントリーするので、損失額は固定されつつ、購入単価は下がっています。
この後同じようにトレードを続け、相場が反転するのを待ちましょう。
うまく反転し、売りポジションの購入単価まで上昇したら、売りポジションをまとめて決済すると、売りはプラスマイナスゼロになります。
買いポジションも購入単価を超えてから決済することで利益を得ることが出来るのです!
FX初心者に両建てナンピン必勝法をオススメしない理由
理論上、上記表のようにいつかは利益を得ることが出来ます。
しかし、FX口座には証拠金維持率があることを忘れてはいけませんよ!
両建てナンピンは、「売り」「買い」それぞれ増やしていくのでかかる資金量もハンパじゃありません。
証拠金維持率ギリギリまでポジションを保有していると、相場の急変動の際に追証も追いつかないほどの速さでロスカットされてしまいます。
初心者のうちは、損失が増えない事の安心感で、証拠金維持率を気にしなくなることがよくあるので、オススメできないのです。
両建てにオススメのFX会社3社
両建ての基礎を理解できたところで、両建てにオススメのFX会社を3社紹介しますね!
高スワップな上に両建てOKのLIGHT FX
オススメ1つ目は、スワップが高いうえに両建て取引が可能なLIGHT FXです!
LIGHT FXは、すべての通貨の買いスワップで他社を圧倒しています。
たとえば、米ドル/円は80円/1日(他社平均50円)、豪ドル/円は30円/1日(他社平均12円)です。(※2020年3月26日時点の数字です。)
そのうえ、売りスワップとの差がゼロなので、単体での両建てにも向いています。
しかも、両建てに必要な証拠金は、売りか買いどちらか一方のみでOKです!
1,000通貨からの少額取引も可能なので、両建てを試してみるにはおすすめのFX会社ですよ。
少額低コストで両建てやるならみんなのFX
2つ目のオススメは、スワップが高いうえに両建て取引が可能なみんなのFXです!
みんなのFXは、LIGHT FXとおなじトレイダーズ証券が運営しています。
同じ証券会社だけあって、高スワップなのはもちろん少額低スプレッド取引ができますよ。
おおきな違いは、必要証拠金が売り・買いどちらにも必要な所です。
もちろん、単体での両建て取引もOKなので、持っていて損は無い口座と言えますね。
売りスワップが低いDMM FX
売りスワップが低くスワップサヤ取りにオススメなのはDMMFXです。
DMMFXは他社のスワップポイントに比べ低く設定されています。
たとえば、円/米ドルは-90円/1日(他社平均-100円)、円/豪ドルは-20円/1日(他社平均-30円)です。(※2020年3月27日時点の数字です。)
支払うスワップポイントが少ないので、他社との両建てで、買いスワップと支払いスワップの差を多く受け取れますよ!
もちろん両建てもOKですが、必要証拠金は売り・買い両方にかかります。
FX両建てで失敗した際の正しい外し方とは?
いくら勝率が高い手法とは言っても、100%利益がでるとは言い切れません。
FXのトレードにリスクはつきものです。
では、リスクを最小限に抑えた両建ての外し方をパターン別に4つ紹介します。
見出し
- 両方のポジションを同時に決済する
- 損失ポジションは残したまま、利益ポジションを決済する
- 利益ポジションを残し、損失ポジションを決済する
- 買いポジション、売りポジションの両方を指値し、両方を決済する
- 節税のために必要な分だけを利益確定・損切りする
外し方1:両方のポジションを同時に決済する
売りと買い両方のポジションを同時に決済するパターンです。
ノーリターンですが、この方法が一番ノーリスクで両建てを終わらせられます。
やっていることは損切りと同じです。
外し方2:損失ポジションは残したまま、利益ポジションを決済する
2つ目は、損失ポジションだけを残したまま、利益ポジションを決済するやり方です。
この方法は損失を挽回するチャンスがある反面、膨れあがる可能性もあります。
将来相場が好転する場合に有効な方法と言えますね。
ただ単に損切りをしたくないという理由だけで、勝率がないのにいつまでも放置しておくのはやめましょう。
外し方3:利益ポジションを残し、損失ポジションを決済する
2つ目とは逆に、利益ポジションは残したまま、損失ポジションだけを決済する方法です。
すでにレートが好転している時に使います。
含み損を決済したときに実損だったとしても、利益ポジションが増えその分を取り返せる可能性もあります。
ですが、必ずしも利益が膨れあがるとは限らないうえ、マイナスに転ぶ場合もあるので注意が必要です。
外し方4:買いポジション、売りポジションの両方を指値し、両方を決済する
買いポジション、売りポジション両方で指値注文を出して決済する方法です。
レンジ相場で両建てのレートがあまり離れていない時に行えば、両方損失なく決済できる可能性があります。
ですが、4円以上離れている場合はこの方法はうまくいかないでしょう。
外し方5:節税のために必要な分だけを利益確定・損切りする
最後は、上で説明した、節税のために必要な分だけを利益確定・損切りする方法です。
年内のトータルが予想外にプラスであれば、その分だけ損失ポジションを出して決済します。
損失で減らした同じ分の利益ポジションを来年に回すと、税金を払わなくて済みますね。
両建てをうまく使ってFXを楽しもう!
上記で解説した「両建てのメリット・デメリットと取り扱い注意の必勝法」を理解すれば、自分のトレードスタイルには両建てを使うべきなのかが判断できますよ!
では最後にこの記事のおさらいです。
この記事のおさらい
- 両建ては使い方次第で利益を上げることが出来る
- 両建てナンピン必勝法は初心者には難しい
- 両建てを使って節税することもできる
両建ては「売り」と「買い」の両方を操るので、ある程度の経験が必要です。
とはいえ、初心者のうちにも経験したい!というかたは、まずは少額から始めてみてはいかがでしょうか?
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